この日記を読んでくれている全ての人達へ。今週は少しマジメな文章が多い。今日も青臭い文章を書く。クサくて鼻についたらパスして欲しい。
僕は10年近く過ごした東京から大阪に戻った。忙しい社会人から、無職のバカ息子に戻った。一人暮らしのマンションを引き払い、実家に戻った。電車とタクシーの生活から、マイカー生活に戻った。かつて交流のあった人々の手紙を読み直し、お知らせのハガキを送った。高校、大学、前職で親しくしていた人達と会った。
僕は10年前に決別したつもりでいたものに戻ってきた。断ち切ったつもりで引きずられていた想いがあった。変えてしまおうとしていたスタイルがあった。気付かずに通り過ぎていた風景があった。聞き逃していた音楽があった。懐かしい匂いがあった。時間と場所を変えるだけでは解決できなかった何かが残っていた。
忘れ物をして家に取りに帰るなんて格好悪いことだ。振り返らずに進めるならそのまま行けばいい。ただ僕の場合は戻る必要があったんだと思う。見忘れていたもの、言い忘れていたこと、借りていたもの、貸していたもの。それらを検分し、新旧の比較をし、分解し、もう一度組み立てていくこと。整理整頓。そこにはちっぽけな僕なりの起源があった。
立つ位置は変わったけれど自分の中で何かがひとまわりした気がした。これはたぶん回帰だ。僕が消耗し、必要としていたこと。この人生休業で結局求めていたこと。それは回帰だったんだと思う。そしてそこにはソリッドな20代の頃にはなかった感謝の気持ちがある。
今の僕を知る全ての人達へ。友情、愛情、不満、希望、記憶、予感…沢山のものをありがとう。
僕は貴方達に救われた気がする。ありがとう。
すごく、とても感謝しています。
では、照れくさいので明日からはまた冗談半分の僕に戻ろうと思う。
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