あらゆる文字のモトとなり芯をすり減らした貴方に、敬意を表します。
僕らの世代で鉛筆を使わずに大人になった人はいない。
鉛筆削り、鉛筆キャップ、ロケット鉛筆、色鉛筆…鉛筆の周りにはいつも ワクワクするようなモノがあった。でもそんな文具の数々も「今は昔」の代物となったものが多い。
シャーペンを使い始め、ボールペンや万年筆に移行し、ワープロ、そしてパソコンへ。でも確かに、汗で紙がふやけることを気にしながら、鉛筆をこの手に握り、文字を綴った時代があった。
マジックとかクレヨンとか、鉛筆以外の筆記用具で書くことを許された時、ちょっぴり大人の世界に入ることを許されたような気分になったものだ。ステップアップ。背伸び。新しい感覚の獲得。
そんな小さなことで「やった」と喜べなくなってしまった僕たちが、たまに鉛筆を見て想い出すモノは、一体なんなんだろう。
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